現状のやり方で問題がないかの検証

過去事例でこのような事がありました。
お客様からのご依頼は、日本製の製造機械を修理の為に東南アジアの工場から日本へ再輸入し、修理後に返送再輸出したいとの事でした。
インボイスを拝見したところ、日本側輸入者が機械の修理会社名義になっていました。
製造機械を最初に海外工場へ輸出した際の経緯をお伺いすると、上記インボイスでの再輸入は誤りである事が判明しました。
このままで手配を進めると、消費税の免税手続きに支障が出る恐れがあり、加えて修理会社は輸入者となる認識も無い状態です。
貨物の動きに重きを置いて作成されたインボイスは一見正しく見えますが、基本的に売買契約に基づいて作成される事が必要です。
お客様のご担当者に、なぜこのような書類作成になったのかお伺いすると、前任者からの引継ぎをそのまま継承されており、フォワーダーも輸送費の低減を優先に変わっていったという経緯が明らかとなりました。
過去の依頼を受けたフォワーダーは輸送費の低減のみに意識が向き、消費税の免税手続きに関する注意がおざなりになったと推察されます。
最終的には出荷の直前に本来の輸入者へ訂正し、問題なく手配が完了したというものです。
お客様が現状の貿易業務において、正しい書類作成とフォワーダーや通関業者への指示が正しいか、検証されていますでしょうか。
時間の経過やご担当者の変更を機に改めてのご検証をお勧めいたします。